ゲーミングモニターを選ぶ際に気を付けるべき点や、注目すべき性能について説明し、各項目で皆さんにおすすめしたいゲーミングモニターを紹介していこうと思います。今回は一般的なワイドモニタについておすすめしていきたいと思います。
モニターの種類
ワイドタイプのモニターには、大きく分けて3種類のタイプがあります。
スクエアタイプ
ひと昔前に最も主流だったものですね、使ったことがある人も多いでしょう。
webの閲覧やoffice作業などに向いているタイプです。ネットサーフィンやofficeでの作業をメインにしている方には最もおすすめなタイプになっています。
こちらはゲーマー向けではありません、ゲームによっては視野角が狭まってしまうこともあります、それだけでかなり不利になってしまうため、ゲームをしたいのであればスクエアは避けた方が良いでしょう。
ワイドタイプ
現在最も主流で使われているのはこのワイドタイプになります、一般的なサイズは23インチでしょうか、ブラウザーのタブを複数開いて配置したり作業スペースを多く取ることができます。
ゲーマーとしてはこのワイドタイプ以上を揃えると視野角が狭まらないのでおすすめです。
ウルトラワイドモニター
幅が広いため配置スペースをかなり取ります、このモニターの場合横方向への複数台配置はちょっと厳しくなる方が多い一方、一台あればかなりのワークスペースを確保できるため1台あれば基本はオッケー。
ほとんどがゲーミング用途での販売ですがワークスペースの広さからブラウザ作業をする方からの人気も高いです。
HD・フルHD・4K・8Kについて
最近ではHDだけでなく4Kや8Kなどの対応モデルが多くなりました、ではその違いは何でしょうか?フルHDや4Kという言葉は「画素数」を表すものと思ってください。「画素」は数字で表され、その数字が多いほど画像や動画が鮮明に映し出されます。画素は画面に対して横×縦で表現され、1920×1080などというように表されます。これはつまり画素1画素が1つの光源だとするとテレビの画面の中に横に1920個、縦に1080個の光源が詰まっているということになります。
例えば、グラデーションを表す時に3色で表すよりも1色で表すほうがキレイに見えますよね。それと同じように1280×720のHD画素数よりも、1920×1080のフルHD画素数の方が画像や動画の映りが良くなるというわけです。これで画素の話は大体わかるようになったと思うので、HDや4Kなどの画素数をご覧ください。
呼称 | fps | 画素数 | |
HD | 720P | 60 | 1280×720 |
1080i | 30 | 1920×1080 | |
フルHD | 1080p | 60 | 1920×1080 |
4K | 2160p | 60 | 3840×2160 |
8K | 4320p | 60 | 7680×4320 |
現在のテレビの主流はまだフルHDですね、4K化が進んでいますが価格面の問題などでまだ移行できていない方が多いでしょう。ネットで安く売っているタイプもフルハイビジョンなのでフルHDということになります。また、テレビやモニターの画面が小さくなるほど、画素数は少なくてもキレイに映る傾向にあります、画面が大きくても小さくても画素数は変わらないため、画面が小さいほど、画素が詰まるので画面が小さくてもキレイに映るというわけです。逆に言えば画面が大きいほどキレイに映すためには画素数が必要なので、キレイに映る画面が欲しければ自然と4Kや8Kというモニターが選択肢となってくるわけです。
なお、8Kは流通自体まだ少ないので4Kがほぼ現在のフルスペックということになります。
光沢について
光沢についてです。モニター界隈では、光沢のことをグレア・ノングレアとよびます。グレアは光沢あり、ノングレアは光沢なしというように覚えてください。それぞれの特徴としてはグレアタイプは色鮮やかで画像や動画が綺麗に見えるメリットがある反面、映像のビビッドさ+自分の周辺環境からの映りこみがあるので目が疲れやすいという特徴があります。ノングレアタイプは自分の周辺環境からの反射が少なくなるため目にやさしい反面、色鮮やかさには欠けるという特徴があります。
映像美を求めるならグレア、目の負担を減らしたいならノングレアを選択することをおすすめします。
パネルの種類
モニターのパネルではTN・VA・IPSという方式が採用されており、それぞれに特徴があります。用途により購入するパネルを決めていきましょう。
TNパネル
ひと昔前に主流だったタイプで現在最も安価なタイプです、メリットは反応速度が速いこと。デメリットは角度によって色合いが変わってしまうことでしょう。色を重視する場合はこのタイプは最もNG。
VAパネル
黒を最も表現できるパネル、コントラスト比が高いのがメリット。デメリットはTNタイプと同様に角度によって色合いが変わってしまうことです。
IPSパネル
現在最も主流なパネル、メリットは色合いの反応速度が全階調でほぼ同じくらいなので目にやさしいこと、TNやVAパネルに比べて色合いが最も綺麗な発色をすること、角度によっても色合いが変化しにくいことが挙げられます。デメリットは応答速度が技術的に上げにくいことですが現在は価格帯によりそのデメリットは他のパネルと比べてもなくなりつつあります。
ADSパネル
基本的にはIPSパネルと同じと思ってください。商標登録の関係で別名になっているという程度に覚えておいてください。
おすすめのパネル
さて、それぞれの特徴を持ったパネルですが大体の方が気になるのはIPSパネルでしょう。「色合いが一番良いのが欲しいけど応答速度が…」と思っている方も多いのではないでしょうか。ですが、先程も述べた通り、現在ではそのデメリットがほとんどなくなりつつあるので気にしなくても良いです。
パネルの反応速度はms(ミリ秒)で表されます(1ms=0.001s)、IPSパネルの応答速度の平均は8msだと思ってください。それを考えると確かにTNパネルなどでは0.6msという反応速度のパネルがあるので随分遅く感じますが、IPSでも最近は1msの物が登場したりしているため、そのような物を選べば全く問題にはなりません。正直FPSでもやらない限り8msでも1msでも体感的にはほとんど差はないと言えます。FPSをプレイするならば8msと1msでは体感がかなり異なるので1msのIPSパネルを強くおすすめします。
全体的におすすめはIPSパネルです。
ブルーライトリダクション
最近はブルーライトリダクション機能がついたモニターが多く販売されています、どんな感じなのか気にする方も多いでしょう。私もブルーライトリダクション機能が搭載されたモニターを持っていますがブルーライトリダクションをONにするとやはりちょっと色合いが悪くなります、特にグラフィック系での使用時にブルーライトリダクションを使うと作業に支障が出るレベルです。officeなどの作業系ソフトを長時間使う方などには向いているかもしれませんが、グラフィック系の方や動画閲覧目的の方は気にしなくて良い機能だと思います。
もし、ブルーリダクションを重視する場合は同時にノングレアタイプのモニターにすることで目への負担を更に減らすことができるためおすすめします。ブルーリダクション系のモニターで私のおすすめは以下の商品です。
省電力性
省電力に拘る方はLEDバックライト対応のモニターを選びましょう。蛍光灯を使った従来の液晶の進化系で蛍光灯の代わりにLEDをバックライトとして使用しています。LEDの特性上省電力になることが最も大きなメリットです。
LEDバックライトは
- 省電力
- 薄型で軽量
- コントラスト比が高い
という特徴を持っています。
省電力に拘る方はチェックするべき項目です。省電力機能自体メーカーごとに省電力化がかなり進んでいるため、最近のものはほとんどのモニターで省電力機能が搭載されていますので、省電力性にはあまり気をつけないで購入しても問題ないと思います。省電力性に拘るなら私のおすすめは以下の商品です。
さいごに
モニターを買う際にチェックするべき項目を理解していただけましたでしょうか。紹介してきた項目を確認しておけばお目当てのモニターがきっと見つかるはずです。これらの最低限の情報と併せてデザイン性で決めてしまうのがベストですね。
周辺機器カテゴリでは、他にもマウスやヘッドセットなどの選び方とおすすめ商品を紹介した記事も用意しているので、ぜひ閲覧していってください。最後までお付き合いありがとうございました。